26歳の時,私は今の職場に拾われた.
今年の9月で,就職してから丁度16年になる.
公務員は,25年勤務すると,63歳から年金が貰えるようになる.
従って,私の場合,あと9年勤めれば,将来年金が貰えることになるのである.
現在,私は左遷されて,コピー機の前に席が設えられている.相棒は,先の3月で定年を迎え,4月から再雇用された,私とたいへん相性のよいムッシュである.
席はあるものの,仕事がない.取り敢えず,寄贈された書籍を分類し,リストを作る,と言う作業を担当しているのだが,期限はない.
ムッシュの任期は3年なので,その間に,これまで嘗めた艱難辛苦をすべて忘れたい.仕事が,あってないようなものなので,朝7:30に出勤し,1日自分の席に座ったまま夕刻を迎え,帰ることも多い.
ムッシュが3年私に付き合ってくれれば,後は6年の辛抱となる.9年の辛抱は辛いが,6年なら何とかなる.そして,51歳の9月で,私は25年勤めたことになるのである.
51歳の9月に,私は早期退職することにした.年下の係長,私を完全に無視する若者達,etc.,etc.,もう嫌だ...
早期退職したら,府中あたりの都営住宅に籠もり,微々たる収入でも,現代詩作家として,薫君か荒川洋治氏のように暮らしていくつもりである.
そう考えたら,急に気分が楽になった.私を無能者・厄介者扱いにするところから早く離れて,私に好意を持って接してくださる方々のところで,私に出来ることを,のびのびとやっていきたい.せめてもの願いである.
2009年5月20日水曜日
2009年5月15日金曜日
猫
平出さんのことを書いたら,頭が猫づいてしまった.
私は今年で42歳になるが,独身である.従って,私の猫は私にとって,生涯を共にする,まさに「コンパニオン・アニマル」なのである.
そう思って,先程自室に戻った折,いつになく猫を注意深く観察してみた.この猫は,歌人の早坂類さんから譲っていただいたもので,日本猫の雑種である.白地に黒のぶちが点在する,モノクロ猫で,眼だけが金色をしている.雑種だけあって,さすがに強い.現在腎不全を患っているものの,それ以外は,今まで風邪ひとつひいたことがない.
猫はしつこい人間を嫌うそうである.私は(自分で言うのもなんであるが)猫については淡白で,ほとんど放置に近い飼い方をしてきた.今では,まるで空気のようになっている.猫にとっては,そのほうがいいらしい.
猫がいるのが普通の生活である.猫の世話をするのも,少しも負担にならない.あまりやりたくはないが,必要があれば猫のうんちを素手でつかめる.赤ん坊がいるご家庭と,まったく同じである.
私の猫は,尻尾がすらりと長い.ここにだけは,私はこだわりがある.猫の尻尾は,すらりと長くあるべきである.
猫のほうも,私の存在が空気のようなものになっているらしく,私といても,まったく無防備で,私が「まんま」をやるとき以外は,好き勝手なことをやっている.私は動物に甘えられるのが苦手なので,(犬好きな方,ごめんなさい)犬のようにべろべろと舐められたりするのは,想像することもできない.
そのような訳で,これからも,猫との共同生活は続くだろう.ある本で,「猫についての問題は,時間が解決してくれる.」と書いてあるのを読んだことがある.まさに,猫と私とは,今,円熟期を迎えているのかも知れない.
私は今年で42歳になるが,独身である.従って,私の猫は私にとって,生涯を共にする,まさに「コンパニオン・アニマル」なのである.
そう思って,先程自室に戻った折,いつになく猫を注意深く観察してみた.この猫は,歌人の早坂類さんから譲っていただいたもので,日本猫の雑種である.白地に黒のぶちが点在する,モノクロ猫で,眼だけが金色をしている.雑種だけあって,さすがに強い.現在腎不全を患っているものの,それ以外は,今まで風邪ひとつひいたことがない.
猫はしつこい人間を嫌うそうである.私は(自分で言うのもなんであるが)猫については淡白で,ほとんど放置に近い飼い方をしてきた.今では,まるで空気のようになっている.猫にとっては,そのほうがいいらしい.
猫がいるのが普通の生活である.猫の世話をするのも,少しも負担にならない.あまりやりたくはないが,必要があれば猫のうんちを素手でつかめる.赤ん坊がいるご家庭と,まったく同じである.
私の猫は,尻尾がすらりと長い.ここにだけは,私はこだわりがある.猫の尻尾は,すらりと長くあるべきである.
猫のほうも,私の存在が空気のようなものになっているらしく,私といても,まったく無防備で,私が「まんま」をやるとき以外は,好き勝手なことをやっている.私は動物に甘えられるのが苦手なので,(犬好きな方,ごめんなさい)犬のようにべろべろと舐められたりするのは,想像することもできない.
そのような訳で,これからも,猫との共同生活は続くだろう.ある本で,「猫についての問題は,時間が解決してくれる.」と書いてあるのを読んだことがある.まさに,猫と私とは,今,円熟期を迎えているのかも知れない.
2009年5月14日木曜日
平出隆『猫の客』雑感 ----S氏のために
昔詩人だった平出隆に,『猫の客』(河出書房新社,2001)という佳品がある.
猫が好きな人には,そうでない人より,数倍楽しめる.
と,これ以上書いてしまうと,この小説を読むほんとうの面白さを損なうので,『猫の客』については,これでおしまい.(それほどに,繊細な小説なのである.)
代わりに,正津勉から聴いた話をしよう.
平出氏は,私生活でも猫を溺愛しているそうな.確かシャム猫かなにか,とても神経質な猫を飼っていて,仕事で海外へ行かなければならなくなった時,その神経質猫を海外へ一緒に連れて行こうとしたのだけれど,税関で引っかかって,過ごさなくとも済んだ時間を,費やしてしまったのだそうである.
私も猫を飼っているが,やはり神経質猫の見本のような猫である.もともと虚弱児として生まれたのを貰い受け,一緒に暮らしていたら,私以外の人間には,決して心を開かない,とんでもない神経質猫になってしまった.私も,その猫と,ほんの数人の人間にしか心を開かない超神経質人間なので,どちらがどちらに似たのか分からないが,なかなか楽しい生活を共に送っている次第.
『猫の客』は,文庫でも手に入るけれど,ここはやはり,オリジナルのハードカバーで読むことをお勧めする.ゆっくり時間をかけて読むと,「若き整骨師の肖像」の詩人の,文才(と文彩)が堪能できる.
猫が好きな人には,そうでない人より,数倍楽しめる.
と,これ以上書いてしまうと,この小説を読むほんとうの面白さを損なうので,『猫の客』については,これでおしまい.(それほどに,繊細な小説なのである.)
代わりに,正津勉から聴いた話をしよう.
平出氏は,私生活でも猫を溺愛しているそうな.確かシャム猫かなにか,とても神経質な猫を飼っていて,仕事で海外へ行かなければならなくなった時,その神経質猫を海外へ一緒に連れて行こうとしたのだけれど,税関で引っかかって,過ごさなくとも済んだ時間を,費やしてしまったのだそうである.
私も猫を飼っているが,やはり神経質猫の見本のような猫である.もともと虚弱児として生まれたのを貰い受け,一緒に暮らしていたら,私以外の人間には,決して心を開かない,とんでもない神経質猫になってしまった.私も,その猫と,ほんの数人の人間にしか心を開かない超神経質人間なので,どちらがどちらに似たのか分からないが,なかなか楽しい生活を共に送っている次第.
『猫の客』は,文庫でも手に入るけれど,ここはやはり,オリジナルのハードカバーで読むことをお勧めする.ゆっくり時間をかけて読むと,「若き整骨師の肖像」の詩人の,文才(と文彩)が堪能できる.
登録:
投稿 (Atom)